ナチュラルメディスンonline :アロマセラピー・セミナー

補完医療としてのアロマセラピーを目指す医療従事者の一大イベント
「アロマと看護のめぐみの日」が開催されました

2008年8月8日

去る7月21日、日本アロマセラピー学会、看護研究会主催のイベント、『アロマと看護のめぐみの日・ナースによるアロマセラピーフェスティバル』が、大阪、ハートンホテル南船場にて開催されました。

当日は看護師を中心とした約200名のアロマセラピストやアロマセラピーに興味を持つ人々が、全国から集結。看護師さんが多いせいか、会場はハートフルな雰囲気で、皆さんの静かな情熱が感じられました。

フェスティバル5回目の今回のテーマは「メディカルアロマセラピーの恵み」。医療現場でアロマセラピーを実践されている医師と看護師さんから、講演、実演、ワークショップを通してメディカルアロマセラピーの基礎から臨床までが紹介されました。クリニックや病院、助産院で実際に行われるアロマセラピーを知ることは、メディカルアロマセラピーへの第一歩を踏み出すことに他なりません。

セミナー講師を務めたのは大本助産所“菩提樹”主宰・大本千佳さん(助産師)、テンドルマン代表・安藤章弘さん、宮原レディースクリニック院長・宮原英二さん、自然療法サロンYUKARI’S代表・塚原ゆかりさん(看護師)。

メディカルアロマセラピーが医療現場で活用されることの有用性を、各々の立場から、体験やデータを交え語られました。

Close Up

当日は、専門的なセミナーがいくつか行われました。その中から医療現場で活用されることの有用性を、体験やデータを交えてお話された興味深い3つの講演をご紹介します。

「アロマセラピーには精油の品質が大切」

大本助産所“菩提樹”主宰、助産師・大本千佳さん

メディカルアロマセラピーを医療従事者の立場から語る上で、何より正しい方法で作られた高品質な精油を使用する事が大切です。「1gの精油を作るのに、ラベンダーなら150g、ローズなら3kgが必要で、植物によっても違うのですから、違う種類の精油が同価格なわけはないし、安価になるわけもないです。アブソリュートで採られた精油も、例え香りが同じでも、マッサージには使いません。

10年前、低品質な精油を使用したトリートメントで、肌が荒れる等の事故が頻発し、「アロマとは一体なんだ?」と内科や皮膚科の医師らが勉強し始めた事が、日本アロマセラピー学会発足のきっかけになりました。現在も続くアロマブームにより、間違ったアロマセラピーによる事故が水面下では増えているようです。

使用する精油を選ぶ際、品質ラベルに、「学名が書いてあるか」「原産国が書いてあるか」「ロットナンバーが書いてあるか」「分析表が添付されているか」をチェックすることが必要です。また、同じ学名の植物から採れた精油でも、品質にグレードがあり、成分や効果に差があることを学んでいただきたいです。

「日本では歩みだしたばかりのメディカルアロマセラピー」

宮原レディースクリニック院長・宮原英二さん

お産後の部屋に残る血や汗の匂い消しに、とクリニックにアロマを導入したのが最初です、今では分娩の際やつわりの妊婦に、またはウイルスなどに対する自己防衛に、アロマセラピーを積極的に取り入れています。

アロマセラピーが語られる時、「ナチュラルで、オーガニックで、身体に優しい」と語られますが、そもそも人間の知恵で作られた精油は、ナチュラルなものではなく、あくまで「人間の作ったもの」なのです。植物に使われる農薬や、水蒸気蒸留に使われる水の安全性も考え、安直に「安全なもの」として捉えるのではなく、「精油=薬物」という意識で、しっかりと学び、正しい知識のもと使用することが大切です。

また、子供の精油の誤飲に関して、死に至るケースは見られないものの、誤飲よりも誤嚥(吐いたものを器官に詰まらせること)が最も危険だから、ガイドラインをつくることが学会の急務であると思っています。

当日は宮原医師により聴衆50名を対象に、「今日皮吸収した精油は呼気に発現するか」という実験が行われ、アロマセラピーのエビデンス取得に積極的な姿勢がうかがわれました。

「人生を支えるフットケア」

自然療法サロンYUKARI’S代表・塚原ゆかりさん(看護師)

立つ、歩く、走るという動作に加え、ポンプ機能、クッション機能を果たす「足」を健康に保つためのケアは、現在、医療分野でも注目されており、糖尿病の対策や、皮膚科分野でのフットケア外来が全国で展開されはじめています。足の裏が柔らかいということは、血行、代謝がスムーズであることの証明であり、その状態を保つことは健康を守る上でも大切です。患者さんの足だけでなく、自分自身の足も忘れずに日々チェックしましょう。

塚原講師は当日、ワークショップで多くの初心者を対象にフットケアの方法を指導しました。

最後に、徳田眞理子会長から、来年は東京にてさらに充実した内容で、同イベントを開催予定というお話がありました。「まだまだ知られていない“メディカルアロマセラピー”を、様々な方と力を合わせ、一人でも多くの方に広めていきたい。」徳田眞理子会長は、これからもナースのアロマセラピー指導に積極的に取り組む意向を示されています。

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